2015.09.02住まいのお役立ち情報

今すぐ実践!地震に備えた家具の転倒防止対策

6895-00028-1日本国内では大小問わず多くの地震が発生しています。防災意識が高まる中、ご自身や家族の身を守るために実践すべきことは何でしょうか?

災害対策としてイメージしやすいものは飲料水や食料の備蓄ですが、震災時に怪我をしないための対策も大切です。地震の際、家具の転倒や落下物が原因で負傷する方は全負傷者の約3?5割を占めるといわれています。

今回は、地震に備えた家具の転倒防止対策をご紹介します。被害を最小限に食い止めるためにも、室内の安全を再確認しましょう。

家具の配置を見直す

6895-00028-2まずは室内の家具が安全に配置されているかを確認しましょう。玄関や廊下、部屋の出入り口周辺など、避難経路上に転倒しやすい家具を置いていませんか?避難経路上に家具が倒れた場合、出入り口をふさぎ、逃げ遅れる原因につながります。

また、地震が起きた際に倒れた家具の下敷きになる危険がある場所に家具を置くことも避けた方が良いでしょう。ベッド付近や椅子の周りなど、1日の中で滞在する時間が長い場所は要注意です。幼児・高齢者のいる部屋にもなるべく背の高い家具を置かないでください。

さらに、火気周辺に倒れやすい家具を置くことも危険です。倒れた場合、家具に燃え移り火災が発生する可能性があります。

家具の向きにも注意しましょう。万が一転倒しても、下敷きにならない位置や向きに配置を換えておくことも重要です。

 

転倒・落下すると危険なもの

6895-00028-3背の高い家具の上にガラス製品や陶器などの割れやすいものを置いていませんか?地震で揺れた時、落ちてくると危険なものは乗せないようにしましょう。落下して破片が散らばると、怪我をする可能性があります。また、テレビなどの大型家電製品は、転倒防止のワイヤーや耐震ジェルマットなどを使って転倒・落下対策をとりましょう。

背の高い棚にものを収納する際は、下段に重いものを収納すると倒れにくくなります。本棚には百科事典などの重い本を、食器棚にはガラス製や陶器などの大きく重いものを下段に置いてください。重心を低くすると安定感が増します。逆に重いものを上段に置いていると、地震で落下した場合に大変危険です。

 

家具を固定する

6895-00028-4転倒防止器具などを使って家具を固定し、倒れにくくしましょう。柱や壁の桟のように丈夫な箇所へ固定することがポイントです。ネジで家具や壁に傷をつけることに抵抗を感じる方は、粘着力のあるゴムやテープなど、設置が簡単なタイプのものがおすすめです。

また、ポール式(つっぱり棒式)ストッパー式の器具で上下から固定することもできます。高さが調整できる上置型の収納ユニットで家具と天井の隙間を埋めても良いでしょう。

上下分割タイプの家具は、金具で連結することを忘れないでください。

 

 

飛散を防止する

窓ガラスや食器棚のようなガラス製の扉は、割れて破片が飛び散る恐れがあります。ガラスにはガラス飛散防止フィルムなどを貼って、飛散を防ぎましょう。

ガラス製以外の扉であっても、地震の揺れで扉が開いて収納物が飛散するかもしれません。引き出しのある家具は、飛び出した引き出しにつまずいて怪我をする恐れがあります。そのため、開閉式の扉や引き出しにはストッパーを取り付けましょう。扉のない棚の場合には、収納されているものが滑り出さないよう滑り止めシートを敷くことをおすすめします。

吊り下げ式の照明器具をお使いの場合は落ちてこないように補強をしましょう。補強をしないと大きな揺れの際、落下する危険性があります。

 

おわりに

必要性を感じつつもなかなか実行できない地震対策。生活の拠点である自宅の中をあらためて見回すと、身近なところに危険は潜んでいます。まずは不要な家具の処分や、住居内になるべくものを置かない安全スペースを作ることから始めましょう。

これを機にさまざまな場面を想定し、家の中の安全を確認してみてはいかがでしょうか?